椰子の実

夏になると聴きたくなるシリーズ そのニ ロッキング・タイム 「椰子の実」
既に解散してしまった生粋のロックステディー・バンド、ロッキング・タイムが3枚の傑作オリジナル・アルバムの後にリリースしたカバー集『サマー・ジャンボリー』に収録された、言わずと知れたジャパニーズ・スタンダード。このアルバム自体が夏になるとすぐに思い出す作品だが、特にこの曲のゆったりとしたレゲエのリズムとリリカルでありながら開放的なメロディー、そしてあまりに美しくヴィジュアル的な歌詞を心が求めるようだ。小学校の音楽の時間に習ったいわゆる「お勉強」的な歌だと勝手に敬遠していたが、ロッキング・タイムのこのバージョンでこの曲の本当の素晴らしさを教えられた。アルバム最後の「スタンド・バイ・ミー」や「少年時代」にも同じような衝撃を受けた。もちろん他の収録曲も最高で、RCの「ありふれた出来事PART2」のようにこのアルバムで知った名曲もいくつかある。唯一のオリジナル「誰もいない」も切なく胸に迫る弾き語りのスロー・ナンバー。こんな事を書いていたら聴きたくて仕方がなくなってくる。今野英明さんの声がとても好きなのだ。

SUMMER JAMBOREE

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