ウィンディ

昨日は外で風が一晩中吹き荒れていたせいか、うまく寝付けなかったので、夜も深くなってからステレオで音楽を聴き始めた。最近よく聴いている『エラ&ルイ』と、久しぶりに聴くレイ・ブラウンの『サムシング・フォー・レスター』の2枚。『エラ&ルイ』は何度聴いても新鮮で心揺さぶられるのだが、「誰にも奪えぬこの思い」のスウィング感に昨晩はグッと来た。『サムシング・フォー・レスター』は、こんなに素晴らしいアルバムだったのか、と驚きとともに感動した。特に1曲目『Ojos de Rojo』。エルヴィン・ジョーンズのドラムから始まり、レイ・ブラウンのしなやかなベースが重なる。そして美しい、いや麗しいシダー・ウォルトンの奏でるピアノのメロディー。そしてその三者インタープレイがスピリチュアルでグルーヴィーなのだ。昨今のクラブ・ジャズ系のバンドがこぞって参考にしていそうな、まさに21世紀の音楽だと思う。確か村上春樹氏の「意味がなければスウィングはない」で紹介されていたけれど、他の音楽誌で取りあげられているのをあまり目にしたことがなかったので、世間的な評価は分からないが、個人的には今後頻繁に取り出して聴くアルバムが増えたことを嬉しく思う。参加した三人のファンには当然だけれど、吉澤はじめさんのファンなどにもお勧めしたい。ひょっとしたらこの作品、凄く有名な盤なのだろうか。まあいいや。

Something for Lester

Something for Lester