ハウ・ダズ・イット・フィール

ふと思い立ち久々にヤン富田さんの『フォーエヴァー・ヤン』という書籍を読み直している。この人の発言や文章はとにかく自信に満ち溢れている。こんなに裏のない言葉を口にする人はそれほど多くはないだろう。その自信は彼のそれまでの人生に裏打ちされている事は言うまでもないのだろうが、初めから自信を持つことの美点を知っていた人なのではないか、という気さえする。自信が全ての主電源、そんな事は全く出てこないが、僕はこの本を読んでそんな言葉を思いついた。ヤンさんの言葉で印象深かったのは、「何かを一生懸命続けていれば、いずれは本質にたどり着く。だから何でも運命論で片付けたくない」というもの。運良く事が運ぶような時でも、それはそこへ至るまでガムシャラに頑張った末に呼び込んだ結果なのであって、ただラッキーを拾ったのではない、という考えである。これも結局自信が生み出した言葉だと思うのだが、こう言った考え方へたどり着いたというのも、実際に彼が真面目に生きてきてつかんだ本質なのだと思うと、説得力を強く感じる。この人はミュージシャンというより職人、または高僧のような存在のように思う。それとやはり、大瀧詠一氏のことも思い出さずにはいられない。それほど世代も離れていないようだし。しかしヤン富田さんの方が体育会系かもしれない。
その繋がりで今日はドゥーピーズの『ドゥーピー・タイム』を聴いていた。バラード・ナンバーが本当に名曲ばかり。「ナウ・ザット・ユーヴ・ゴーン」や「窓から」など、背中がぞくぞくするほどの美しい旋律と歌詞。勿論アレンジも完璧だ。ラストの「キャロライン・ノー」のカバーは真の意味のヒーリングを与えてくれる。

DOOPEE TIME

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