ジ・アザー・サイド・オブ・サマー

昨日買って来たエルヴィス・コステロのワーナー期のベスト盤『エクストリーム・ハニー』を聴いた。僕が初めて買ったコステロのアルバムは、確か『アームド・フォーシズ』だったはずで、理由はTFCのメンバーの誰かが音楽誌で紹介していたからだ。このアルバムに見事にはまり(多分最初がファーストだったらそこまでのめり込まなかった気がする。今では大好きだけれど)、丁度リアルタイムで発表された『マイティー・ライク・ア・ローズ』と『ブルータル・ユース』を立て続けに聴いたのだった。この2枚は本当によく聴いた。どちらも好きだったが、特にアトラクションズと組んだ『ブルータル・ユース』はドラムの音やライブ感が心地よく、当時全く洋楽に関心のない友達にまで無理やり聴かせたりした。『マイティ・ライク・ア・ローズ』は曲が粒揃いで、特にシングル『ジ・アザー・サイド・オブ・サマー』は、夏の浜辺で長髪に髭を蓄えスーツにコートを着込んで歌うコステロの姿をPVで観て度肝を抜かれたのを思い出す。そのほかのアルバムはきちんと聴いていないのだが、『ヴェロニカ』は某朝のニュース番組でかかっていて、ポップで凄くいい曲だと思っていたが、このベストのクレジットを見て初めてポールとの共作だと知り、妙に納得してしまった。このアルバムには『マイティー・ライク・ア・ローズ』と『ブルータル・ユース』からの曲が半分を占めている。高校や大学時代以来久々に聴いた「サルキー・ガール」や「ソー・ライク・キャンディー」、「ロンドンズ・ブリリアント・パレード」そしてラストの「オール・ザ・レイジ」が当時と同じような、もしくはそれ以上に胸に響くのを感じた。これからはもっと頻繁に彼の歌を聴くことになるだろう。