ザンジバル

ライナーノーツ翻訳、今回はブラジルのシンガー・ソング・ライター、エドゥ・ロボの1970年発表のアルバム、『セルジオ・メンデス・プレゼンツ・ロボ』を取りあげた。オリジナルのライナーで、いきなり「今騒音のヘドロに囲まれ、我々は新鮮な空気を求めている」というような内容から始まり、びっくりしてしまう。

このアルバムはA&Mからリリースされ、執筆者も恐らくアメリカ人なのだが、どういう立場でどういう好みを持った人だったのだろうか、とむしろこのライターに興味を持ってしまった。

70年と言えば、ポップ・ミュージック・シーンにおいてそれほど嘆き悲しむ要素があったとは思えないのだが、当時の音楽ファンは閉塞感に苦しんでいたのだろうか。アメリカやイギリス発の産業主義の音楽から脱却して、新たな可能性をブラジル音楽に見出すという、そんな傾向がこの頃にはあったのか。音楽ジャーナリズムと時代、という見方をしたことがあまりなかったので、その辺りも今後勉強していけたらと思う。

夕方、本屋に出かけ、待ちに待った小西さんのディスク・ガイドを購入しようとおもったら、発売日のはずが棚にない。問い合わせると、「6月入荷予定です」と言われた。さすがにがっくり肩を落とし、帰宅。発売日決定ではなかったのだろうか。

Sergio Mendes Presents Lobo

Sergio Mendes Presents Lobo