五月の午後

連休初日。
五時半起きで家を出て、妻の実家のある宇都宮へ向かう。
毎年恒例のゴールデン・ウィーク・バーベキュー・パーティーに参加するためである。
場所は僕にはよく分からないが、宇都宮市街から車で一時間くらいの、山の中の渓流沿い。
途中でせんべい工場に寄るのも例年通り。ここはコーヒー無料で試食し放題。
だがしかし、今年はすこぶる体調が悪く、大好きなせんべいを一枚も食べずじまい。
バーベキュー会場は、先客もおらず、後客も来なかった。
今年も肉、野菜、烏賊を大量に食べ、美味しい日本酒をいただいた。
お酒を飲んでの失態を意識して、酒量を控えようと思ったが、結局だいぶ飲んでしまい、帰りの車で眠ってしまった。またやってしまった。
今年で三回目。徐々に打ち解けられるようになったかもしれない。
親戚が一同に会し、屋外で楽しく過ごすなんて、結婚するまでほとんどなかった。
こういうのはやっぱりいいものだ。これからも毎年呼んでもらいたい。


キリンジの「BBQパーティー」という曲が大好きだ。
夕方の波打ち際で、パーティーが終わった後に砂浜に座っている、そんな風景が目に浮かぶ。
目に浮かぶけれど、きっと作った本人はBBQをやったことがないのではないだろうか。
なぜなら、僕が未経験だった時も、そんなイメージを持っていたから。
でも、この曲がリアルな風景を映し出していたら、きっとつまらなかったに違いない。
現実のBBQを体験した今でも、この空想のBBQは決して色あせないだろう。


47’45”

47’45”