ロックンロール県庁所在地

今日も晴れ、朝から暑い。眠い目をこすりつつ九時にベッドを出て、ゴミ捨てに向かう。月曜日は一週間たまりにたまったプラスティックごみを出せる唯一の日で、さらに資源ごみも回収に来るので、絶対に寝坊できないのだ。回収車はいつも九時前に来るので心配だったが、何とか今日も間に合った。その後ステレオ部屋にこもり、スフィアン・スティーヴンスの「イリノイ」を聴く。このアルバムは昼時に聴くのが一番しっくり来そうだが、朝もなかなかはまる。「カモン・フィール・ザ・イリノイズ」（タイトル傑作！）のやさしいパレードがいい高揚感を朝から与えてくれる。それにしても心地よい音楽だ。このアルバムは「アメリカ50州シリーズ」の二作目だということだが、本当に全部作ってくれたら面白い。でも一年に一作でも50年かかるから、一枚に5州くらいずつ入れていけば可能なんじゃないか。なんにせよ気負わずさらっと作ってもらいたい。日本人ミュージシャンで細々と、「47都道府県シリーズ」やっている人がすでにいそうな気がするが、どうなんだろう。「勝手に観光協会」がある、と思ったが、少し違うか。そういえば曽我部さんが、「地名で曲を作りたい」とインタビューで言っていたが、彼ならやってくれそうな気がする。「広島」とか「沖縄」とかじゃなく、「鳥取」や「山形」を聴いてみたい。そんな妄想まで膨みながら、そのうちうとうと夢の世界へ落ちていった春の朝。

イリノイ

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