I'm Only Sleeping

明日で1月も終わり。早すぎる。この日記は今年に入ってからなんとか毎日更新してできている。書きたいことが何もなくPCを前にただ時間が過ぎてゆくのが大半だったけれど、とりあえず今は続けることを第一に考えたい。それにしても、今日も書くことがない。明日はなくてもないなりに書きたいと思う。しかも眠くてたまらん。眠い、という村上春樹の短編があったなあ。村上春樹といえば、村上春樹訳のビル・クロウ著「さよならバードランド」をようやく購入。「ジャズ・アネクドート」の方を先に買い、しばらく少しずつ読んでいたのだが、やはり「バードランド」を先に読んだほうがいいかな、と途中でやめてしまった。まああれはジャズ・ミュージシャンの逸話集なので、中断しても問題ないのだが。「バードランド」はまだ最初の10ページくらいしか読んでいないが、付録にだいぶボリュームのある村上氏のディスク・ガイドのようなものが付いていて、それも本編と平行して進めていくつもりである。そういえば村上春樹さんの翻訳は、原典と照らして読んでみると、本当に直訳的(彼がいうところの「逐語訳」的)であるのを知って驚いた。しかし全く素人には及びもつかない、天性のものとしか言いようもない、読みやすく美しくクリアな翻訳になっているから凄い。思っていたよりずっと「村上色」は薄い、というか意識して薄くしていると思われるくらいだ。とにかく最近は訳者としての村上さんにとても魅かれている。「翻訳夜話」「翻訳夜話2」は本当に何度も読み返した。「バードランド」を読み終えたら、買ってからしばらく置いてある村上訳「グレート・ギャツビー」をそろそろ読もう。実は何ヶ月もベットサイドに置きっぱなしなのだった。
途中で村上春樹さんの話が膨らんでよかった。あきらめかけていたところだった。ということで村上春樹さんの文章を読んで聴きたいと思ったスタン・ゲッツの作品を今日は紹介したい。彼について「ポートレイト・イン・ジャズ」のために書いた文章を読めば、誰でも必ずその音色を聴きたくなると思う。年季に欠ける僕にはまだ真理の一部すら聴こえていないだろうけれど、それがとてもデリケートな美しさを持っていることは分かる。それは何度も聴いてしまうと崩れ落ちてしまうのでは、と考えてしまうほどはかなげなので、どうしても聴きたいと思うときに静かに小さい音でかける。「ゲッツ・ジルベルト」を最近聴いたときもそうだった。これは一番最近買った彼のアルバムで、この「バードランド」のディスクガイドにも載っていた。こう書いていると聴きたくて仕方がなくなるが、さすがに眠いのでこの辺で。

スタン・ゲッツ・アット・ザ・シュライン

スタン・ゲッツ・アット・ザ・シュライン