intro

今日はセンター試験第一日目当日。毎年決まって雪が降っていたが、今年は快晴で何より。今年の古文の試験は少し難しかったようで、特に和歌の修辞についての設問がかなり久々に出たらしい。朝何気なく見上げた空に有明の月が浮かんでいたのだが、その予兆のようなものだったのかと思わないでもない。
そこで一旦書く(打つ?)手を止めて、国語の試験問題と解答を予備校の速報サイトで見てみる。あったあった第三問の問三。和歌の技法についての問題で、選択肢の中で誤った説明のものを選べと言うもの。これは国公立理系の生徒にはきつかったかもしれない。序詞について授業で教わったことはあっても、初めて見る和歌から序詞を見つけるのはかなり難しい(私立文系なら出来た方がいいが)。序詞には主に、①比喩型②同音反復型③掛詞型、の三つのパターンがあり、これ以外のものが出てこられると厄介なのだが、そういう例はあまりないみたいだ。ただそれを知らずとも、序詞が枕詞同様にある言葉を「引き出す(序)」の役割をすると知っていれば、今回正解の、つまり誤りの説明の選択肢の、どこが間違っているのかはすぐに分かるのではないか。「あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む」という柿本人麿の有名な和歌があるが、彼の訴えたい心情はただ「ひとり寝はさびしい」という事だけであり、それ以外は特に入れなくてもよかったものだ(極端にいえば)。しかし和歌は定型であるので、なにかで水増しする必要がある。それがこの和歌でいう「あしひきの〜しだり尾の」の部分なのである。これは「長々し」という言葉につなぐ為(つまり引き出すため)、長いものの例えとして山鳥の尾を持ってきたに過ぎない。ほら、内容がないようではありませんか。つまり序詞は、メイン・テーマとはまるで関係のない、本当に飾りに徹するだけのフレーズなのだ。それをふまえて正解の選択肢を読むと、「行きかよふ跡は知らねど」という上の句が、「逢坂の」の「逢ふ」の序詞だとしたら、その部分は和歌の主題から除いて解釈すべきだということになり(序詞は口語訳すべきだが、核心ではないという意味で)、かつこの二つがそのような引き出し、出される関係と呼べるほど密接に結びついてはいない。よってこれが正解だ・・・・ん、何を喋っているのだろうか私は。お気に触られた方がいらしたら申し訳ありません。。ただの古文好きのたわごとですから。
今夜は荒井由美の2枚組ベスト盤の1曲目「ひこうき雲」(もう名曲過ぎる)を聴いて、雲のあなたは春にやあるらん、とひとりごちることにします。

Super Best Of Yumi Arai

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