ビギン・ヒア

今日は少し早く家を出て、京急百貨店の駅弁まつりをのぞいた。本日最終日。やはり多くのものが売り切れていたが、特に目当てのものがあったわけではないので、量が多くて肉ものを狙って見ていった。そして購入したのが宮崎の「チキン南蛮サンド」、の隣にあった「チキン南蛮弁当」。サイズが大きく、持ってみるとずっしり重い。それにしても重過ぎるので、これはおそらく温め用の特別な器具か何かがついているんだろう、よく旅番組なんかで見たことがある、といったん納得して、手がだるくなるのに耐えて職場へ。一息ついてさあ食事、と思って開けるとなぜか割り箸2本。いやな予感がしながらふたをとる。そこにはぎっしりチキン南蛮とご飯の海が。面積も大きいが容積もすごいので、これは二人前だったのかとショックを受けた。そういうことは注意書きをつけておいてくれ、と袋を見たら小さく「食べ過ぎに注意」とあった。もう遅い!しかもそのコメント意味が分からない!久々に食事中に疲れた。カロリーを消費しながらの食事。あげくこの駅弁、宮崎のものかとおもったら小田原で生産されていた。でも味は旨かった。大食漢の人や複数で分け合って食べるのにはお薦めだ。
そう、今日でこのブログも100回目。こんなに一つの事が続けられたことはない。これもひとえに、ほとんど内容がないからであろう。少しくらい世のため人のためになることを書きたいけれど、そういう気持ちで肩をいからせ過ぎると何も出来ない人間なのだ。もし人生訓や真理を文章の中に求めたい、と言う人がおられれば、迷わず「徒然草」「枕草子」のような古典を薦めたい。あれはエッセイの揺ぎ無い最高峰だから。うーん、随分偉そうだ。しかし100回目ということで大目に見ていただきたい。ちなみに「徒然草」で好きな章段は「花は盛りに月はくまなきをのみ見るものかは」、「枕草子」は「にくきもの」である(この辺高校の教科書に必ず載ってますね)。実は古典好き、というのが100回記念のカミング・アウト。
さて、今日の1枚は100回目にちなみヘアカット100(最高!)とも思ったが、「今日からスタート」の意味を込めてこの大愛聴盤を紹介する。これこそ人生最初のジャケ買い成功例。高校生の時に横須賀のラッキーレコードの二階中古盤フロアで購入。僕が買ったのは6曲のボーナストラックつきで、「彼女はみんなの愛し方が好き」や「スモーキー・デイ」のゾンビーズ版が聴ける。全曲名曲。「フレンド・オブ・マイン」が今のヘビー・ローテーションかな。
ゾンビーズは生粋のモッド・バンドだった。彼らはフーやキンクスやジャムが果たした成長よりも大きな歩幅で進み、二枚目にして金字塔となるこの名盤を完成させた。ポール・ウェラーが最も好きな作品として挙げていたが、アル・クーパーの逸話もあるようにミュージシャンの間で信奉者が多いアルバムなのかもしれない。大瀧詠一さんが「元ネタはガーシュインサマータイム」と説いていた「二人のシーズン」は、今だにこんな曲他にない、と唸ってしまうくらい不思議な曲だ。そう、何度聴いても新鮮で、懐かしいという感情がほとんど湧いてこない。かといって全く前衛的な音楽ではない。このアルバムはいつまで経っても特別な場所を占めている。