人生は上々だ

ユニコーン再結成について。
素直に嬉しい。中学生の時床屋さんの有線で流れてきた、その当時の新曲だった「大迷惑」を聴いて以来、ユニコーンはまさに僕のアイドルだ。実際そのころ高橋由美子のファンでもあったが、それより奥田民生のほうが気になった(そっちの気はないので、念のため)。ユニコーンのインタビュー読みたさに初めて音楽誌を購入した(たしかパチパチ)。奥田民生が気に入っているというアルバムは片っ端から聴いた(でもメタル系はあまり好きになれなかった)。一番好きなアルバムは『ヒゲとボイン』、一番好きな楽曲は「すばらしい日々」。結婚式では友人たちが民生ソロの「さすらい」を演奏してくれたが、本当に感動した。音楽が好きになったきっかけとも言えるバンドだ(本当はビートルズかもしれないが)。
『ベリー・ラスト・オブ・ユニコーン』と題された2枚組のドキュメンタリーDVDを去年ヤフオクで落として見た。初期の天井知らずのエネルギー、中期の技と余裕を身につけた向かうところ敵無しの勢い、そして後期の解散へ向かい徐々に濃くなっていく影を、メンバー自身の回想と貴重な映像とともに伝えてくれる。これを見て、ビートルズ・ミーツ・クレイジーキャッツ、というフレーズが頭をよぎった。実際「大迷惑」は「ハイ、それまでよ」にヒントを得たらしい。
この再結成はおそらく期間限定であろうし、そうしてもらいたいと思う。奥田民生のソロ作品は今恐るべきクオリティーに達しているので、本道はあくまでそちらで、今小休止というところなのだろう。でも、ユニコーンはそういう「小休止」を本気で「遊ぶ」ことに賭けていたようなバンドだ。新年いきなりの路上プロモーションで、もうすでにユニコーンは動き出している。なにかと暗くなるばかりのご時世に、どんなアイディアで風穴を開けてくれるか。とにかく楽しみだ。

ザ・ベリー・ベスト・オブ・ユニコーン

ザ・ベリー・ベスト・オブ・ユニコーン