サイドウェイ・シャッフル

今年になってやっとi-podを購入した。移動中に音楽が聴けるので、とうぜんのことながら音楽を聴く時間の絶対量が増えた。そして、ステレオで聴くのとi-podで聴くのとでは、同じ曲でも聴こえ方が違うことが分かった。当たり前?でも、ステレオで聴くよりi-podの方が良さがわかる場合もある、というのは想像していなかった。たとえばシャッフルで、「この曲って何だっけ」と思ってクレジットを見る頻度が高い作品というのがある。トゥオモもそう。「ドント・テイク・イット・ハード」だけじゃなく全編通してこんなに良かったのか、と恐れ入った。それはi-podのせいじゃなく聴き方が甘いだけ、という説もあるが、多分家聴きだと好きな1曲だけ聴いてそのまま埋もれていたような気もする。ということは、ただシャッフル機能の恩恵を受けているだけなのか。それが結論。実際シャッフルは凄く面白い。そこから今日の2枚へ。実は、クレジットを見る率が一番高い作品が、ギルバート・オサリバンの『ザ・ベスト・オブ』だ。「アローン・アゲイン」聴きたさに買ったこのアルバム。案の定ステレオではこの曲と「クレア」、そして「トゥー・マッチ・アテンション」の三曲ばかり聴いていたけれど、印象的な声にも関わらず、シャッフルで曲が出るたびに驚く。僕の中で彼は、数あるメロディー・メイカーの中でも特にグラハム・ナッシュに近い存在だ。C,S,N&Yの「アワ・ハウス」は、僕の涙腺決壊ソングナンバーワンなのだが、彼の曲にも同じような胸の震えを感じることが多い。あと、わりあい大味なロック・テイストだな、と思って聴いていたら、ドラムブレイクが凄くかっこいいとか、意外性もある。ラストの「ホワッツ・イン・ア・キス」は、たわいないけどグっと来るかわいい歌詞も相俟って、大好きな1曲。二枚目は、「大物なのに聴いてなかった」繋がりで、ボビー・コールドウェルのファーストを。聴いてなかったのは完全にジャケットのせいだと思う。メロウ・ソウルの真髄。ニューソウルやAOR方面からはもちろん、パワーポップ好きも入っていけそうな音楽だと思う。あ、完全にギルバート・オサリバンのおまけみたいになってしまった。

Best of

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イヴニング・スキャンダル

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