時さえ忘れて

今日は義理の父と母、そして祖母が来宅。父はクラシック音楽とオーディオに造詣が深く、今僕の部屋のステレオセットも実は父がくれたものだ。以前スピーカーが壊れて新品を買っていただいたのだが、今日は新しいケーブルを持ってきてくれた。「ステレオとケーブルの相性で音が全然違う。高いケーブルがよいというわけではなくて、あくまで相性」と言いながら、凄く高価なケーブルを譲ってくれた。父と二人で聴いたのは、クラシックではなくサラ・ヴォーン。『枯葉』と『ウィズ・カウント・ベイシー・オーケストラ』。父はジャズではサラ・ヴォーンが好きだそうで、ジャズ好きな僕のために家までCDを持って来てくれたようだ。高音質なステレオで大音量で聴くサラ・ヴォーン。特に『枯葉』が本当に素晴らしかった。以前父の車の中で聴いたときにはそれほど印象にのこらなかった中盤のスロー・ナンバーに特に感動的した。イヴァン・リンス作の「ラヴ・ダンス」「アイランド」、そして白眉はローランド・ハナ作のリリカルで幻想的な「シーズンズ」。ベイシーとのアルバムも良かったが、今日父と通して二度聴いたこのアルバムは、思い出深い一枚となるだろう。ぜひとも手元においておきたい。そういえば、クリフォード・ブラウンとの共演盤も父に聴かせてもらってすぐ手に入れたのだった。「ステレオは一時間半くらいCDを流し続けてやっと本調子になる。電源を入れ始めた時点では七割くらい」ということも今日教わった大事な教訓だ。

Crazy and Mixed Up

Crazy and Mixed Up