すべては一部のすべて

昨日は久々にたくさんのCDを聴いた。
ここに列挙しておく。

・soulstance “lead the way"
・syreeta “syreeta"
・the zombies “time of the season"
・harpers bizzare “the secret life of"
belle and sebastian “fold your hands child, you walk like a peasant"
・everything is everything “everything is everything"


好きな数曲だけ、というのではなく、すべてアルバム一枚通して聴いた。
途中で寝ちゃったものもあるけれど。


シリータは声は細くて頼りなさ気ではあるけれど、その不安定なところが魅力的だ。
全曲スティーヴィー作編曲演奏なので、かなり複雑な楽曲ばかりで、
それを少したどたどしく歌っていて、デビュー盤とのこともあり初々しくて良い。
それに比べると、ミニー・リパートンやリンダ・ルイスのなんとたくましいことか
(両方とも大好きだけれど)。


ゾンビーズ、ハーパーズ、ベルセバあたりは、今自分の中で流行っているソフトロックの、
その最良盤である。
特にハーパーズ。
これほど各楽曲が素晴らしいと思っていなかった。
コンセプト・アルバムとの先入観に捉われ、全体の雰囲気しか記憶になかった。
それほど注意して聴いてなかったということだ。
ベルセバは2作目を聴きなおして、それが最高だったので、
この機会に他のタイトルも聴きなおそうと思ったのだが、
これも大変美しく、かつ攻撃的で、素晴らしい作品だった。
買った当初思っていたより強靭な音楽力を持っていると感じる。
ベルセバは初期三枚がどれもマスターピースだろう
(「タイガーミルク」はプレデビュー盤とみなしカウントせず)。
近いうちにファーストも聴きなおすつもり。
ゾンビーズは「今日からスタート」を聴きたかったから。
でもこれも全曲最高。
ベックが「ビーチウッド・パーク」カバーしているのを聴いて驚いた。
彼の最新作はソフトロック路線と言うことだが、
このアルバムのようにはならないだろう。
エヴリシング・イズ・エヴリシングは本当に久々。でも途中で寝てしまった。
だからといって悪いわけじゃないけれど。「ウィチ・タイ・トゥ」を聴けただけでも。


それと今日の映画。「オール・アバウト・マイ・マザー」。
この監督の作品は、今まで見たものが割と衝撃的な内容が多かったので、
今回もそうかと思って身構えていたが、一番仕掛けも少なく、穏やかな作品かなと思った。
とはいえやはり、一筋縄ではいかないけれど。
この人の映画は、実は誰よりも人類愛みたいなものをテーマにしているのではないだろうか。