あの大きな心

実は自分の結婚式の時に、ぜひやりたいと思っていた企画があった。
それは、事前に出席者にアンケートをとり、一曲ずつリクエストを募るのだ。
もちろん選曲テーマは「ウェディング」。
だからといって、ラブソングじゃなきゃ駄目だとか、そんなことはなく、
ただ、その場でかかってほしい曲を選んでもらうのだ。
それを全曲、BGMとしてかける。
勿論、主役の我々二人も一曲ずつリクエストする。


この企画は僕の頭の中だけにとどまり、
実際は友人たちに選曲してもらったCD-Rからかけることになった。
それで結局は良かったと思っている。
いい曲しかかからないパーティー、そんな夢がかなったのだから。


でも、最初のアイディアは、どこかで実現されるのを待っている。
僕のはもうないので、たとえば幹事を任された時など、
プレゼンしてみようか。


今年の七月に、知人の結婚式に参加する。
企画に携わることはできないが、勝手に二人に捧げる曲を選んでみよう。
奮発して、二曲。
誰も喜ばないけれども。


①WAR“Smile Happy”
②The Lemonheads“Big Gay Heart"

①はウォーのインストゥルメンタルの名曲。
小沢健二の「おやすみなさい、子猫ちゃん!」のバックトラックである。
これほど「幸せ」を絵に描いた曲はないと思う。
この曲は自分の時に選ばなかったのだが、すこし後悔していたりする。

②はレモンヘッズの傑作アルバム「カモン・フィール」から。
ただのアメリカン・フォーク・ロックだけれど、この幸福感は何だろう。
高校時代に聴いて、ギターでコードを拾って弾き語ろうとしたのを覚えている。
まねして曲を作ろうともした。
素敵なメロディー、そして最高のタイトル。


もしもう一曲というなら、大瀧詠一さんの「幸せな結末」を選びたいが、
きっと誰かと被るだろうな。